はじめに
僕は普段、自宅周辺の田んぼ道を走っています。この時期は稲刈りが終わり、一面茶色の風景ですね。そんな中ふと「たまには海でも走りに行くか」と思い立ち、ランニングシューズを乗せた車を運転し、海辺を走ってきました。そのときにポツンポツンと頭に浮かんだことがありましたので、記事に残したいと思います。
この記事では“海の砂浜を走る”事の良い点と注意点を、理学療法士の視点を交えてまとめました。皆さんのランニングコース選びの幅を広げる事ができます。
“海の砂浜を走る” 良いところ① 足へのダメージ軽減
怪我をしない観点で考えると、最適解は「休足日」にする事です。しかし「目標のマラソン大会が近い。」「休むと体力が落ちないか不安になる。」等の理由から、身体の違和感を感じつつも、仕事や家庭の事で忙しい皆さんは「時間のある今日、走っておかなきゃ!」と勢い任せでランニングシューズを履き、走り始める方も多いと思います。そこで! “走る”と“休む”の中間択を考えましたので、ぜひ参考にしていただきたいと思います!
砂浜の特徴として、足を接地したときに床反力が少ないことです。ランナーの皆様が日常的に走る道路のアスファルトは路面が硬く、接地するたびに体重の何倍もの重たい衝撃が足へ加わります。そして骨・関節・靱帯・筋肉へのダメージが蓄積していきます。
歩行:約1~1.2倍 ランニング:約2~3倍 全速力のランニング:約3~5倍
路面の種類によっても接地時の負荷量は変わってきます。
アスファルト:大 トラック:大~中 芝生:中~小 砂浜:小
一般的に砂浜では、硬い路面より接地時の衝撃は小さくなりやすいです。理由は砂が変形して、着地時のエネルギーを吸収するためです。しかしココで注意点。砂では地面が沈むため、足関節・膝関節・股関節周囲の筋がより働き、筋疲労は増える事も考えられます。特にさらさらの砂では顕著です。つまり、現状のケガが骨性、関節性(疲労骨折やシンスプリント、腸脛靱帯炎など)のものであれば、ダメージ軽減の効果が期待できますが、筋肉性のもの(肉離れ・筋肉痛など)の場合は症状を悪化させてしまう可能性がある事は気を付けたいポイントです。
※ケガ中のランニングを推奨するものではありません。
“海の砂浜を走る” 良いところ② 走りのフォームが改善される
砂浜という不整地を走ると砂が地面に沈み込むので、地面からの反発を受けられず、始めはとても違和感を覚えると思います。床反力も一方向ではなく前後左右の複数方向に発生するため、スムーズに前へ進めない訳ですね。しかし10~15分程度走っていると“身体が感覚を掴んできます”。無意識レベルで、歩幅・歩隔・身体重心移動・足底接地方法(フォアフット、ミッドフット、ヒールストライク)等の感覚を修正していきます。不整地でも、足で地面に力をいかに上手く伝えるかを筋肉や神経を通して学んで行くのです。すると不思議なことに、だんだんと砂浜の上でも無意識に速度が上昇していきます。
“海の砂浜を走る” 良いところ③ 海という環境を楽しめる
皆さんが普段走るコースは住宅街や公園が多いかと思います。僕はこれらを走るのも大好きですが、たまに走る海辺の砂浜も最高だと思っています!ふかふかした路面を走りながら、海と空の青色を楽しみつつ、打ち寄せるさざ波の音や潮風に乗った海の匂いを感じる。このうえ無い贅沢な時間を体験できることと思います!走り終わった後にはランニングパンツ一丁で海にダイブしアイシングするのも気持ちが良いです。また海にはシャワーが設置されているところも多いので、これを利用すれば汗や海水を洗い流せます。着替えやタオルは必須ですね。
冬場に関しては、海へのダイブは禁止です。凍えて風邪を引いてしまいます。
帰りには海沿いにあるオシャレなカフェで一息するのも粋ですね。コーヒーを片手に今日のランニングパフォーマンスを振り返る、これはチルというやつでしょうか。
“海の砂浜を走る” 注意点① 日焼けに気をつける
良い点ばかりではなく、注意すべき点もいくつかあります。まずは日焼けです。海では屋根のような太陽の紫外線を遮るものはありませんので、皮膚へのダメージが大きいです。肌荒れやシミの原因になりますので、日焼け止めを忘れずに塗ることや、いきなり長時間ではなく、少ない時間から徐々に延長させて行くことが肌トラブルを防ぐ秘訣だと思います。
“海の砂浜を走る” 注意点② 脱水に気をつける
海のランニングは脱水症状となる要素が複数あります。海は湿度が高く、汗をかいても蒸散せずに熱放散が上手くいきません。これにより深部体温が上昇します。また汗をかきます、深部体温が上昇します、といった悪循環が発生します。そこにランニングという要素が加わると、一気に脱水リスクが加速するというわけです。厄介なのが、潮風が涼しく感じ、脱水に気がつきにくいところです。確かに涼しいのですが、冷えるのは表層体温なので、深部体温の低下に貢献することは期待できないでしょう。普段以上に水分補給の意識を持つことが大切です。
“海の砂浜を走る” 注意点③ アイテムの管理に気を付けること
塩害も考慮しなければなりません。特にスマホやランニングウォッチ、イヤホン等の精密機器は、塩水に弱くサビや故障の原因になりますので、ランニング終了後は早めに水道水で洗い流す事が重要です。ウェアやシューズも海風にさらされたり、砂が跳ねている事も多いので、早めの洗濯処理をおすすめします。
僕は過去にウォッチをつけたまま海ダイブをかましてしまい、海水にさらす事に加え、砂鉄のジャリジャリがボタンに付くという最悪な経験をしたことがありますので、皆さんはご注意を(汗)。ちなみに現在もCOROSのウォッチは正常に稼働してます。
“海の砂浜を走る” 注意点③ 場所によっては進入禁止エリアがあること
海辺を管轄する自治体によっては、進入や車の駐車を禁止している場所もありますので、事前にSNSで情報収集をしてから出発するとトラブルを防げると思います。
まとめ
今回は“海の砂浜で走る”ことのケガ予防から楽しさまで、良い点と注意点をまとめてみました。ぜひ参考にしていただいて、皆さんがランニングを楽しんでいただく一助になれれば幸いです。それでは!

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